CASE 施工実績
新開発!和紙から生まれた「呼吸する糸」
和紙のすごい力
日本の伝統的な「和紙」には、実は驚くべきパワーが隠されています。
- 湿気を調整する: 木材以上に湿気を吸ったり吐いたりできる。
- 夏は涼しく、冬は暖かい: 繊維の間に空気を含み、温度を保ってくれる。
- 強くて丈夫: 薄くても破れにくく、長持ちする。
さらに、菌が繁殖しにくいので、清潔さを保てる素材としても注目されています。

和紙の弱点を技術でカバー
「和紙を糸にして服を作りたい」という試みは昔からありました。和紙を細く切ってねじることで糸にするのです。けれども和紙100%の糸は伸び縮みしにくく、布にするための機械にかけると切れてしまうことがあり、それゆえコストも高くつく、といった難点がありました。
そこで私たちは、和紙にナイロンなどの伸びる素材を組み合わせることで、これらの難点をカバーする研究を重ねてきました。
「呼吸する糸」の誕生
山甚撚糸はこの「和紙+合繊」の糸づくりで、空気の力を使って和紙と合成繊維をやわらかく絡み合わせ、さらにそれをねじる独自の製法を開発しました。
この糸は繊維の間にたっぷりと空気を含むため、とても通気性が良いのが特徴です。また、ねじり方を調整することで、強度や風合いを自由に変えることもできます。まさに「呼吸するしなやかな糸」と言える糸です。私たちは、この糸を作る専用の糸加工マシンも自分たちで作り上げ、量産化へのノウハウも確立しました。

環境にやさしい素材へ
さらに山甚撚糸では、石油から作られる合成繊維の代わりに、植物からつくられる「トリアセテート」などの天然由来の素材と和紙を組み合わせることにも成功。これからの繊維業界にとって最も大切なルールである「環境配慮」という価値観にマッチする、新しい和紙複合糸の製品化を成し遂げたのです。
森を守る証=FSC®認証を取得

私たちは今後、この「和紙+トリアセテート」複合糸を「森を守る活動につながる素材」として、世界中のファッションブランドに提案していきます。使い心地の良さや、きれいに染まる特性を活かした新しいテキスタイルづくりを、ファッション産業・スポーツ産業に関わる皆さんと一緒に進めていきたいと願っています。